料理やお菓子には欠かせない上白糖は、日本の定番の砂糖のひとつです。近年、健康志向を意識する方が増え「上白糖は体に悪いから」と子どものおやつ選び方に慎重になっているパパママもいませんか?そこで今回は、上白糖が体に悪いと言われる理由や体への影響、そして子どものおやつ選びで気をつけたいことなどを詳しくご紹介します。
なぜ上白糖は体に悪いと言われるのか?

「上白糖は体に悪い」とよく聞きますが、主な5つの理由を紹介します。
栄養価がほとんどない(エンプティカロリー)
原材料のサトウキビ本来には、ビタミンやミネラルが豊富に含まれていますが、上白糖は精製を繰り返し行う事によって綺麗な白色になる代わりに、栄養素がどんどんなくなっていきます。
そのため、上白糖を摂り入れてもカロリーは摂れますが、その他の栄養素がないためエンプティーカロリーと呼ばれます。
黒糖のような茶砂糖の多くは、不純物を取り除かないで固めるため、栄養素が残り体に良い砂糖と言われますが、食べ過ぎは逆効果になるので注意しましょう。
血糖値が急激に上がりやすい(高GI食品)
GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。数値が高いほど血糖値が急激に上がるため、体に負担がかかります。
上白糖はほかの砂糖よりも数値が高いため、血糖値の急上昇が気になる方は、GI値の低いてんさい糖やオリゴ糖などへの代用もおすすめです。
カルシウムが不足する
上白糖のような白砂糖を多く摂り入れると、体内で消化・解毒・排出などでエネルギーを使います。上白糖を摂った分だけ、ビタミンやミネラルも一緒に外に出てしまうため体に悪いと言われています。これは、上白糖以外のグラニュー糖や三温糖などにも同じことが言えます。
人は基本的には弱アルカリ性で、酸性の食べ物である上白糖を食べると、体内のミネラルを使い中性に戻します。特にカルシウムを多く使うため不足しがちです。
体内の歯や骨を溶かしてカルシウムを供給するため、歯や骨がもろくなる事から、溶けるという表現を使う事があります。
摂りすぎると肥満や糖尿病のリスクが上がる
上白糖100gあたりのカロリー391kcal、糖質99.3gと高カロリーのため、糖尿病や高血圧症になりやすいです。
お菓子や飲み物などには、目には見えていませんが、大量の砂糖が含まれていますので注意しましょう。
体が冷えやすい
上白糖には、炭水化物以外の栄養素が入っていないため、体内に入るとビタミンB1やカルシウムを使ってエネルギーに変えます。
血液の中の赤血球を作るビタミンB1が不足してしまうと、血流が悪くなりドロドロになったり、体内に熱をうまく運べなくなったり、体を冷やす原因の1つになります。
これ以外にも、感情の起伏が激しくなる・虫歯や骨粗鬆症の原因など、様々な症状になりやすいです。
上白糖ってどんな砂糖?子どもへのあげ方

上白糖は日本で最も使われている砂糖のひとつですが、どのようにして作られるか知っていますか?
砂糖に使われる原材料は、大きく分けてサトウキビと甜菜の2種類。
そこからさらに砂糖を分類すると、砂糖は含蜜糖と分蜜糖(精製糖)に分けられて、含蜜糖は黒糖・和三盆、分蜜糖(精製糖)は4つの砂糖に分けられます。

ざらめ糖
純度が高くクセがなくめ上品な甘さ。結晶は細かく転化糖をまぶしていないため食感はザラザラし、熱を加えてもカリカリの食感が残りやすいです。
主な砂糖:グラニュー糖・中双糖など。
車糖
転化糖をまぶしているため、結晶が細かくしっとりしたクセのない味。水に溶けやすく、メイラード反応により焼き色が綺麗に仕上がる。
主な砂糖:上白糖・三温糖など。
液糖
液体状の砂糖。
主な砂糖:ガムシロップ・果糖ブドウ糖液糖など。
加工糖
ざらめ糖やグラニュー糖を、さらに手にを加えて加工した砂糖。
主な砂糖:氷砂糖・粉糖など。
グラニュー糖や三温糖など、一部の砂糖も原材料はサトウキビから作り、途中までは同じ工程をして作ります。
白砂糖は、白くするための着色料が入っているため体に悪いと思っている方もいますが、全くの誤解で砂糖の結晶は無色透明。
光の反射によって白色になるため、着色料などは使っていないです。
砂糖の子どもへのあげ方
子どもの1日の砂糖の摂取量は25gが目安と言われています。種類にもよりますが、プリン1個13g、アイス1個45gの砂糖が含まれているため、お菓子をあげると簡単にオーバーします。
そのため、2歳までは砂糖の摂取を控える、3歳以降もなるべく控えましょう。
砂糖を摂取することで、先ほど体に悪い理由を紹介したように、体が冷えたり、血糖値が急激に上がったりと、体の負担になります。
最近キレやすい、落ち着かないなど、精神的に不安定な子どもが増えていますが、砂糖が原因のひとつとも言われています。
上白糖とほかの砂糖や甘味料を比較

上白糖は体に悪い効果があるとご説明しましたが、他にも体に悪い砂糖はあるのでしょうか?家庭でもよく使う砂糖と比較してみましょう。

上白糖と他の砂糖を比べると、栄養価に関しては全体的に低くなっています。ただ、過剰に摂取するとどの砂糖も体に悪いため、適量を守りましょう。
どの砂糖もカロリーは一緒くらいですが、ミネラルはきび糖や黒糖が豊富に含まれています。
てんさい糖には体を温める効果や、善玉菌であるビフィズス菌を増やす効果のあるオリゴ糖が豊富に含まれている点が大きく違います。
上白糖のメリット

上白糖は体に悪いイメージがありますが、それは過度に摂取してしまった場合です。
日本料理や和菓子で使う砂糖といえば上白糖。茶砂糖では代用できない、上白糖にしかないメリットを見てみましょう。
メイラード反応
メイラード反応という言葉は聞き慣れないかと思いますが、簡単にご説明すると、加熱すると茶色く仕上がるということです。
焼いた時にきれいな焼き色をつけたい、カラメルソース・カステラ・パンケーキなどの焼き菓子を作るときにはおすすめ。
しっとり感がある
上白糖は転化糖を加えて作られているため、しっとりした砂糖です。そのため、しっとりしたお菓子に仕上がります。
メレンゲやクッキーなどの軽い食感には不向きですが、カステラや上生菓子には適しています。
クセがなく素材の味を生かせる
上白糖はクセがなく、どんな料理やお菓子とも相性がいいのが特徴。
茶砂糖は砂糖自体に風味や色があるため、素材を生かしたい料理・白色に仕上げたい・素材の色を出したい時には不向きです。
砂糖を減らしたおやつレシピ
おやつを作る際は、上白糖の代わりにバナナやさつまいもなどの自然な甘味に代用するのもおすすめです。
クッキーやケーキを作る場合は、上白糖の量を減らしたり、きび糖や黒糖に代用したり、極力使用量を減らしていきましょう。
ただし、はちみつは1歳未満の子どもには絶対にあげてはいけません。
はちみつは何歳からあげてもいい?1歳未満の子どもが食べてはダメな理由

くまクッキー
愛くるしい見た目が特徴のくまクッキー。型がなくて簡単に作れて、好きな表情を楽しめます。子どもと一緒に作って、プレゼントにするのもおすすめです。
型を使わないため、くま以外にも猫や花など好きなキャラクターに変えても大丈夫です。

ひとくちグミ
子どもの好きなグミが家でも作れます。ジュースの味を変えるだけで、味のバリュエーションを手軽に楽しめます。
ジュースをミックスしたり、珍しい味にしたり、市販では味わえないグミにするのもいいですね。

カニカマチーズおにぎり
おにぎりがおやつ?なんて思うかもしれませんが、保育園ではおにぎりやお好み焼きなどのごはん系のおやつもたくさんあります。
砂糖を使わず、腹持ちもいいため、健康的にもいいです。しかも、保育園のおやつの中でもおにぎりは人気があります。

上白糖のQ&A
上白糖は子どもに与えても大丈夫?
適量であれば問題ありませんが、GI値が高いため血糖値の急激な変動に注意が必要です。甘味が必要なときは果物やオリゴ糖などの代用もおすすめです。
上白糖の代わりに使える砂糖は?
てんさい糖やきび糖、黒糖などが代用として使えます。これらはミネラルが豊富で、GI値も低めです。
料理やお菓子作りにはどの砂糖がいいの?
色を付けたくない、白く仕上げたい場合は上白糖やグラニュー糖、コクを出したい場合はきび糖や黒糖のように使い分けるのがポイント。基本的に白く仕上げたい、クリアな仕上がりにこだわるとき以外は、きび糖や黒糖などを使うのがおすすめです。
上白糖が体に悪い?答えは「摂り方次第」

上白糖は、摂り過ぎると体に悪いですが、黒糖のような体に良い砂糖も同じです。上白糖は栄養価もなく体に悪い点も多いですが、甘いものを食べると幸せな気持ちになります。砂糖は料理やお菓子には欠かせない調味料ですので、「体に悪いから使わない…」ではなく、上手に付き合っていきましょう。
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و
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