こんにちはよしみけです。
原材料の高騰で、ケーキ屋で誕生日ケーキを買うのも家計に苦しい。「それなら、スポンジケーキをレシピ本を作って節約しよう」そういう家庭も多いのではないでしょうか?
でも、きちんと分量を計ってレシピ通り作ってるのに、お店のようなふわふわの生地にならない経験をされた方もいいと思います。
今回は初心者でもスポンジケーキを失敗しないコツを教えます。
『レシピ本に書いてるから湯煎してる』
『レシピ本に書いてるからこうやった』
レシピは大切ですが、1番大切のは1つ1つの作業工程の意味を理解することです。まずはお菓子作りに慣れていない方の作り方を見てみましょう。
ふんわりスポンジケーキの作り方(作り慣れていない方の作り方)
【材料】丸型15センチ
・卵 2個
・薄力粉 60グラム
・砂糖 60グラム
・バター 20グラム
【下準備】
・型の内側にバターなどの油脂をうっすら塗り、側面と底面にクッキングシートを敷きます。
・オーブンを180度に余熱します。
・卵とバターは常温に戻しておきます。
【作り方】
①卵をボールに入れて、ハンドミキサーで溶きほぐす。
②砂糖を入れて、砂糖が溶けるまで混ぜる。
「どのくらい混ぜるのかな?なんとなく混ざればいいかな。」
③ハンドミキサーを高速にし、ハンドミキサーを動かしながら泡立て、生地を持ち上げて8の字を描くまで泡立てる。
「早く泡立てたいから、高速で回しちゃおう!」
⑥ふるいにかけた薄力粉を一気に入れて、ゴムベラで粉気がなくなるまで混ぜる。
「よく混ぜないとダメだから、グルグル回しながら混ぜよう。」
⑦50〜60度の湯煎で溶かしたバターを用意し、そのまま生地に入れ混ぜ合わす。
「バターを入れた後もよく混ぜないとダメだよね?」
⑧型にゴムベラを使いながら生地を流し入れていく。
「ゴムベラをよく使って生地を入れていこう。」
⑨180度で25分焼いていきます。
「型に生地を入れたら、すぐに焼かないと」
あれ?レシピ通り作ったのに、ふわふわじゃない…」
ふわふわスポンジケーキの作り方(ポイントを押さえた作り方)
【材料】丸型15センチ
・卵 2個
・薄力粉 60グラム
・砂糖 60グラム
・バター 20グラム
【下準備】
・型の内側にバターなどの油脂をうっすら塗り、側面と底面にクッキングシートを敷きます。
・オーブンを180度に余熱します。
・卵とバターは常温に戻しておきます。
【作り方】
①卵をボールに入れて、ハンドミキサーで溶きほぐします。
②砂糖を入れて、砂糖が溶けるまで混ぜます。
③砂糖が溶けたら、40度くらいのお湯で湯煎しながら中速で撹拌します。
④③の生地を触り、人肌程度になったら、湯煎から外します。
⑤生地が白っぽくなったら、ハンドミキサーを低速にします。
生地がもったりしてきたら、1度回転を止めて、生地を持ち上げて8の字を描いて、筋が残るまで混ぜます。泡立てが足りないと、8の字を描き終えるまでに、生地が消えてしまい、泡立て過ぎるといつまでも残ります。
⑥ふるいにかけた薄力粉を一気に入れて、ゴムベラで中心からのの字をイメージして、底から生地を混ぜます。
粉気がなくなり、なめらかな状態にします。
混ぜる時は、ゴムベラだけ動かすのではなく、ボールも同時に回します。
右利きの場合は、右手でゴムベラを時計回しに、左手でボールは逆時計回しに動かします。
⑦50〜60度の湯煎で溶かしたバターを用意します。
そのまま生地に入れる
のではなく、大さじ1杯ほどの生地を入れて乳化させます。
⑧⑥に⑦を入れて、手早く混ぜ合わせます。
溶かしバターをそのまま入れると、油脂が気泡を壊してしまうため、必ず最後に入れて手早く混ぜ合わせます。
⑨型に流し入れていきますが、始めは生地の重みで流し、底に残った生地をゴムベラで背中を押すように優しく触ります。
流し終えたら、10センチほどの高さから数回落として、大きさな気泡を抜きます。
⑨180度で25分焼いていきます。
焼き上がりの目安は、中心部分を少し押して、弾力があれば焼けています。中心を押して、凹んだままならもう5分ほど焼いて下さい。
焼き終えたら、10センチほどの高さから1回落として、ケーキクーラーの上にひっくり返して置きます。自宅のオーブンによっては、余熱しても、オーブン内の温度が低い場合があります。
その場合は、余熱の合図がなった後に、もう10〜20分余熱すると、オーブン内の温度が余熱の温度に近くなります。
以上が、ポイントを押さえた基本のスポンジケーキの作り方です。
作り方を少し意識するだけで、仕上がりが大きく変わりますので、作る前にイメトレをしてみるとうまくいきやすいです。
失敗しないスポンジケーキの6つのポイント
以上が、作り慣れていない方と作り慣れている方とのスポンジケーキの作り方ですが、なにが失敗の原因かわかりますか?
どちらも作り方は合っていますが、決定的な違いがあります。では、次はスポンジ生地の作り方の6つのポイントを見てみましょう。
卵を湯煎しながら泡立てるのはどうして?
湯煎することで、卵の泡立ちが良くなり、泡立て時間が短くなります。
「絶対に湯煎しないとダメなの?」
実は湯煎しなくてもスポンジ生地を作ることが出来ます。湯煎しない場合は、時間はかかりますが、細かい気泡の生地を作ることが出来ます。
湯煎した場合→約5分ほどで泡立つ
湯煎しない場合→約15〜20分ほど泡立つ
どちらが良い悪いはないので、キメを細かくしたい時は湯煎なし、ちょっと時間がない時は湯煎ありと、使い分けるといいです。また、始めに砂糖を入れる事で、卵が熱によって凝固するのを抑制します。
泡立ては時間をかけてゆっくり低速
ハンドミキサーを使う方が多いと思いますが、早く泡立てるため高速モードにしていませんか?
高速で泡立てると、短時間で泡立ちますが、大きい気泡が入り過ぎてしまい、キメが粗くコシの強い生地に仕上がりになります。
低速だと、時間がかかる代わりに、大きい気泡が出来にくく、キメの細かい口溶けのいい生地に仕上がります。
大きい気泡が出来てしまうと、小さい気泡にすることが難しいので、泡立てる時は高速ではなく、中速から始めて低速にするのがおすすめです。
また、泡立てる時はハンドミキサーをのの字を描くように動かしていませんか?動かすと早く泡立ちますが、大きな気泡が出来やすいので、ハンドミキサーは固定して混ぜていきましょう。
バターを入れたら素早く
バターなどの油脂は、気泡を壊してしまうため、必ず最後に入れて、手早く混ぜ合わせます。
溶かしたバターが入ってる容器に、大さじ1杯ほどの生地を混ぜて乳化させておくと、バターが生地にすぐ馴染み、混ぜる回数が少なくなります。
スポンジ生地に向いてる型の素材は?
丸型のスポンジケーキには、ブリキ・ステンレス・シリコンの型をよく使います。
この中でも、熱伝導率の高いブリキがおすすめです。
ステンレスやシリコンは、ブリキに比べると熱伝導率が悪く、焼きムラが出やすいからです。
また、型には底が取れる型と一体型のものがありますが、スポンジケーキの場合は、どちらでも問題ありません。
チーズケーキやムースなどの柔らかいケーキは、ひっくり返す事が出来ないため、底が取れるものがおすすめです。
ケーキ型の選び方とおすすめ|初心者が最初に選ぶならこの1つ!
レシピの分量は大きく変えない
自分好みのレシピに変えてみようと思ったことはありませんか?
甘さ控えめがいいから、砂糖を半分に
軽い仕上がりにしたいから、小麦粉の量を半分に
など、やったことのある方も多いのでは?
結論から言うと、1割ほど減らすのであれば大丈夫です。
砂糖は卵の泡立ちを安定させるために、小麦粉はケーキの骨格となります。極端に減らすと、生地がしぼんだり、膨らまなかったりしますので、慣れていない方はレシピ通りに作るのがおすすめです。
【元パティシエが教えるケーキサイズ早見表】人数や型に合わせてサイズ変更
共立て法・別立て法はなにが違うの?
共立て法
全卵を泡立てるやり方で、キメの細かい口溶けのいい生地を作れます。
ジェノワーズと呼ばれる、一般的な丸型のスポンジ生地に向いてます。
別立て法
卵黄と卵白を別々に合わせるやり方で、ふんわりした生地に仕上がります。
ビスキュイやシフォンケーキなどの、コシのある生地やふんわりした生地に向いてます。
簡単!ホットケーキミックスでふんわりスポンジケーキ
「作り方やポイントが分かっても、やっぱり難しい…」
そう思う方は、ホットケーキミックスを使うのがおすすめです。
先ほどのレシピの薄力粉をホットケーキミックスに変えるだけで、きれいに焼き上がります。ホットケーキミックスには、ベーキングパウダーが入ってるため、膨らみが良くきれいに仕上がります。
もっと簡単!ホットケーキミックスでふんわりスポンジケーキ
【材料】丸型15センチ
・ホットケーキミックス150グラム
・卵 1個
・牛乳 80グラム
・溶かしバター 20グラム
【作り方】
①卵をほぐして、残りの材料を混ぜて、型に入れて180度15〜20分焼きます。
「えっそれだけ?」
材料見れば気付いた方もいるかもしれませんが、実はホットケーキのレシピです。ホットケーキは、フライパンで焼けばおせんべみたいな形ですが、オーブンで焼けば厚みが出ます。
泡立てるとか、泡を壊さないようになど、繊細な作業がないため、簡単に作れます。でも、調子に乗って混ぜ過ぎないようにしましょう。
まとめ
イベント毎に欠かせないケーキ。
「スポンジケーキの生地を湯煎する、湯煎しない」
「砂糖の分量を2割減にする」
レシピの数だけ作り方や考え方がありますので、まずは作業工程の意味を理解しましょう。慣れていないと、難しいですがポイントを押さえれば成功率がグッと上がります。
ぜひ自宅でケーキ作りにチャレンジしてみて下さい。もっと本格的に作りたい方は、洋菓子研究家のたけだかおる先生のサイトもおすすめです。↓
www.google.co.jp
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و
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