子どものごはんは離乳食から始まり、徐々に大人と同じごはんになっていきますが、子どもの舌は3歳で決まると言われています。
「いつから調味料で味付けするのか」「離乳食に入れてはいけない調味料はあるのか?」など、いつから調味料で味付けるのか悩んでいる方も多いです。この記事では、離乳食におすすめの調味料や、どのタイミングでどのくらい使用すればいいのか、現役の保育園調理員がご紹介していきます。
離乳食に調味料はいつから使っていい?

赤ちゃんの食事には大きく分けると5種類あります。
ミルク→離乳食初期→離乳食中期→離乳食後期→普通食、このような流れで進みますが、調味料で味付けをするのは、離乳食中期です。
初期の段階は、まず素材の味を知ってもらいます。例えば赤ちゃんが初めて友達と会うとき、ピアス5個つけた金髪の人が来たらびっくりしますよね?まずは、黒髪のさわやかな笑顔をした友達を紹介しましょう。
離乳食は優しい味の野菜やお米からスタートし、調味料を使うのは中期になってから使います。味を楽しむのではなく、あくまでも香りや素材を引き立てるための味付けを意識しましょう。さわやか友達を紹介したら、次は茶髪の友達を連れて来るように少しずつ慣らしていきます。
一目でわかる!調味料の使用時期・量の早見表

離乳食の味付けはなるべく調味料は使わないと言われていますが、どれくらいの量なら大丈夫なのか?また使っていい調味料はなにか?早見表でご説明します。

味付けの感じ方は人によって差が大きくあるので、薄味に仕上げたつもりでも赤ちゃんにとっては濃いということがあります。
赤ちゃん1食分に使う調味料の量としては、
・離乳食初期:調味料は一切使わない
・離乳食中期:数滴・香る程度
・離乳食後期:素材の味が消えない程度
この分量を守れば許容範囲内です。大人が食べて、ちょっと物足りないかも?と思うくらいの味付けが薄味です。味付けに悩んだときは、もし保育園に子どもを預けていれば、給食の試食をさせてもらい、どんな味付けなのか知ることがおすすめです。
なぜ調味料を控えるべき? その理由と影響

なぜ調味料を控えた方がいいのか、気になる方も多いと思いますので、3つの理由をご説明します。
3歳までに味覚が決まるため
子どもの味覚は3歳までに土台ができると言われているため、小さいころから味付けを濃くすると、その味に慣れてしまいます。味覚の形成には脳が大きく関係しており、3歳ごろまでに本能的に味を覚えます。この時期に味覚の形成ができていれば、大人になった時に子どものころの味を振り返ることができます。
消化機能が未熟なため
小さい頃はまだ消化機能が未熟なため、量を多く摂ってしまうと、体内で消化や分解ができない場合があります。体の負担にもなるため、薄味を意識しましょう。
素材の味を覚えるため
子どもの味覚は真っ白なキャンパスを思い浮かべましょう。いきなり濃い色を使うと、上から薄い色を重ねても薄くするのは難しいです。素材の味を基準にして、調味料の量を控えることで子どもの味覚を守ることができます。
調味料なしでもおいしく作るコツ

「調味料がないと味が薄くて子どもが食べない」「毎日同じでかわいそう」なんて意見があがってくるかもしれません。でも大丈夫です。実際に保育園でもやっている調理法をお伝えします。
だしをとる
毎日だしをとるのは労力がかかり過ぎてしまうため、おすすめはだしパックです。だしは素材の味を引き上げてくれるため、積極的に使えますが添加物が入っているタイプは使わないように気を付けましょう。
初めての離乳食にはかつお節と昆布がおすすめです。
素材の味を活かす
野菜がもともと持っているうま味を活用することで、素材だけ十分なうま味や甘みを出すことができます。素材を数種類使って具だくさんにすることで、相乗効果を生み出しうま味を引き出すことができます。
毎日の味が安心できる
「毎日同じ味付けだと飽きて、食べなくなる。」大人ならそう感じるかもしれません。
子どもにとって知っている味=安心できる味です。刺激のある味ではなく、食べ慣れた安心できる味を繰り返していきましょう。
アレルギーに注意!調味料に含まれる原材料チェック
定番調味料のアレルギー一覧
乳や卵などはアレルギー症状を持っている子が多いため、特に気を付けましょう。Aのメーカーでは入っていないけど、Bのメーカーでは入っていることもありますので、都度確認するのがおすすめです。
初めて口にするときは少量から
初めて調味料を使う場合は、まずは料理の風味程度に2,3滴ほど入れて様子を見ましょう。また、初めての食材を一度に食べるのではなく、1種類ずつ試します。こうすることで、どの食材に反応があったかを判断することができます。
湿疹や赤くなったなど、普段と違う症状が出た場合は病院でも診てもらいましょう。
子どもの食物アレルギーを怖がり過ぎないで! 「食物経口負荷試験」で正しく知ろう | 済生会
おすすめの離乳食のレシピ
離乳食中期(7~8か月)
離乳食中期の食材は粗みじん切りほどの大きさで、歯茎でつぶせる固さにします。この時期はまだ調味料を使わず、素材の味をメインにして作ります。
噛む力や歯の生え方は個人差があるので、食材の大きさは子どもの様子を見ながら、小さいやわらかいなどを調整するのがポイントです。
離乳食後期(9~11か月)
離乳食後期になってくると、塩や醤油など少しずつ調味料で味をつけていきます。味付けの目安は、大人が食べてみて、物足りないと思うくらいがちょうどいいポイントです。
また食べさせるのはなく、自分でつかみ食べや食具を使って食べ始めるため、食材は5mm~1㎝ほどの大きさに変えていきます。噛む力をつけていくために、形がなくなるまでやわらかくしなくても大丈夫です。
離乳食完了期(12~18か月)
完了期になれば、味付けはほとんど大人と一緒になってきます。ただし、塩分は大人の分量に比べると半分程度で大丈夫ですので、大人が薄いと思うくらいの味付けを意識しましょう。
食材の形や大きさも極端に変える必要はありませんので、大きめにカットして噛み切る力をつけていきます。
豚ひき肉と小松菜の担々風うどん 作り方・レシピ | クラシル
離乳食作りの味方!子育て家庭におすすめの通販サービス
子どもを連れて買い物に行くのは、大変な労力がかかります。ただ買い物をしたくても、「あのお菓子が欲しい」「お肉おいしそ~」と、子どもがあっちこっち走り周り、そのうち機嫌をそこねて1歩も動かなくなる、なんてことが日常茶飯事です。
通販を使えば、重たい荷物も持たずに買い物を済ますことができます。今回は実際に筆者が使ってよかったおすすめ通販をご紹介します。
サービス名 | 特徴 | 離乳食向けポイント | 価格・配送 | お試しセット | こんな人におすすめ |
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パルシステム | 約160万世帯が利用する生協の宅配サービス。食品・日用品・絵本も注文可。 | 離乳食専用「yumyumシリーズ」あり。裏ごし・カット野菜などが便利。 | 週1回配送。必要な量を注文することができる。子育て世帯は配送料の割引あり。 | 人気商品を詰め合わせた「お試しセット」あり(約1,000円前後)。 | 忙しいパパママ・生協を活用したい方 |
ロスヘル | 規格外野菜を定期便で届ける、食品ロス削減型通販。 | よく使う野菜と旬の野菜が届くため、レシピのレパートリーが増える。子どもと食育を楽しめる。 | 月1〜2回配送。1回2,000〜3,000円台で購入可。 | 単発注文の「買い切りパック」(2,000〜3,000円前後) | 食育に関心のある家庭・野菜をお得に買いたい方 |
らでぃっしゅぼーや | 有機・低農薬野菜を扱う老舗通販。 | 食材の安全性が高く、旬の野菜を楽しめる。 | 週1回定期配送。必要な量を注文することができる。 | 初回限定「ふぞろいおためしセット」(約15品・送料無料)。 | 安全でおいしい野菜を定期的に取り入れたい家庭 |
パルシステム
首都圏を中心に約160万世帯の組合員で構成される生協の宅配(パルシステム)。
離乳食に特化した「yumyumシリーズ」は、裏ごしされた野菜、カット・スティック野菜など、子どもに合わせた食材が豊富です。冷凍品の取り扱いも多く、月齢に合わせて必要なものが選べるため忙しいパパママにおすすめです。
食材や離乳食などの食品以外にも、日用品や衣服などもカタログに載っています。子どものおもちゃや絵本などもあるため、誕生日やイベントのプレゼント選びにも便利です。
毎週注文する必要があるため、やや手間に感じる方もいるかもしれません。そんな方のために、よく使う食材を登録できる定期配送を使うことで注文忘れを防げます。
初めての方は「人気商品を詰め合わせたお試しセット」がお得に頼めます。著者は1回頼んで、しばらく悩んでから申し込みをしました。よくあるしつこい勧誘はないので、安心して試し注文ができます。
ロスヘル
ロスヘルは食品ロス削減を目的とし、規格外野菜を定期配達するサービス「ロスヘル」。最近食品、光熱費などさまざまものが高騰し、キャベツが1玉500円越え、「お肉の方が安いな」と思った方も多いのではないでしょうか?
ロスヘルでは規格外野菜を扱っているため、通常よりもお得に購入することができます。規格外野菜と聞けば、「どうせ食べる部分ないんじゃのか」「おいしくないものが届く」というコメントをよく見かけます。
実際に頼んでみると、傷んでいるものはなく、大きさの不ぞろいや形が少しいびつなものがほとんです。味はもちろん問題なく、栄養価も通常の野菜と同じです。
子育て家庭にとっては、毎月どんな野菜が届くのか子どもと一緒に楽しむことができます。普段買わない野菜も届くため、食育活動の一環にもなります、
子育て家庭にぴったり!規格外野菜の通販おすすめ5選|野菜が高い今こそお得に買う方法とは?
らでぃっしゅぼーや
らでぃっしゅぼーやの通販は、正規品以外に規格外野菜を詰め合わせた『ふぞろいRadish』があります。品質は正規品と変わらず、フードロス削減や生産者支援する取り組みです。
「ふぞろいおためしセット」(約15品)は、通常価格の60%OFF以上とお買い得感満載。初回注文限定ですが、季節の野菜と果物も入っているだけでなく、送料無料のためお得感満載です。
もし気に入れば、そのまま登録して使ってもいいですし、1回限りで楽しむも自由です。ちなみに著者は1回限りのみです。
(番外編)市販ベビーフードの調味料って大丈夫?

市販のベビーフードは添加物が入っていたり、味付けが濃いめだったり、普段のごはんに比べると味付けが濃いめに仕上がっています。市販のベビーフードは普段食べるのではなく、外出時、緊急時などイレギュラーがあった際に食べるようにしましょう。
Q&A:よくある悩みに答えます

ごはんを食べないので、味付けを濃くしてもいいのか?
口に入れても出してしまう
食具を使って食べてほしい
まとめ

離乳食は大人の味付けとは全然違います。ついつい味付けが濃くなりがちですが、赤ちゃんと大人の味覚は大きく違いますので、薄味を意識していきましょう。調味料は少量しか使わないので、安いものでも大丈夫?と思いがちですが、少量だからこそ本物の調味料を使って下さい。
赤ちゃんの頃から本物の味付けに慣れていると、大人になって道が外れても、戻ってくることができます。赤ちゃんの頃からしっかり舌を育てていきましょう。
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و
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