鍋に野菜を陰陽の順番に重ねて煮るだけのシンプルな調理法『重ね煮』
食材の水分だけで煮込む無水調理法なので、素材の旨みを丸ごと味わえて、離乳食にも大活躍します。
鍋ひとつで料理が完成するお手軽調理法なので、具体的にどんなふうに作っていくのか、見てみましょう。
目次
重ね煮とは?
重ね煮とは字の如く『重ねて煮る』調理法です。
砂糖や化学調味料は使わず、食材を陰陽の順に重ねることで素材の旨みを最大限に引き出します。
野菜を切って、重ねて、煮る、3つの工程だけなのに、驚くほどの味に仕上がります。
無水または少量の水分を入れて火にかけると、あとはコトコト煮込むだけなので、忙しい日にもぴったりです。
重ね煮の順番は葉菜は下、根菜は上に
ただ重ねればいいというわけではなく、それぞれの食材ごとに陰と陽の性質があります。
鍋に入れる時は、陰性の食材から順に入れ、陽性の食材で蓋を閉じるイメージです。
陰の食材
土の上にできる小松菜、キャベなどの葉菜の野菜は陰性。太陽に向かって伸びていくので、上に向かうイメージ。
外に向かって広がる、軽い、冷たい、静かなどの性質。
陽の食材
土の中にできるじゃがいも、ごぼうなどの根菜は陽性。根をはやし土の中にもぐっていくので、下に向かうイメージ。
中心に向かって縮小、重い、熱い、動的などの性質。
中庸の食材
陰と陽以外に中間の位置にあたる中庸。食材は米や小麦などがあります。
陰と陽はシーソーのようにバランスを取っていますが、真ん中の軸にあたる部分が中庸です。
どちらかに傾いた時は、中庸に戻すことで、体のバランスを取れます。
重ね煮の陰陽のルール
なぜ陰陽の順で入れないとダメなのか?見ていきましょう。
食材を入れる順番は、
上から
魚介・肉類→豚肉、鶏肉、牛肉、卵などの肉類・川魚、海魚、えび、カニなどの魚介類
穀物類→米、パン、あわやひえなどの雑穀、パスタ、マカロニ、うどんなど
根菜類→玉ねぎ、人参、れんこん、など
いも類→里芋、じゃがいも、さつまいもなど
果菜・葉菜類→ナス、トマト、きゅうり、スイカなどの果菜類・キャベツ、白菜、ほうれん草などの葉菜類
きのこ類・海藻類→しいたけ、えのき、しめじなどのきのこ類・ひじき、のり、昆布、わかめなどの海藻類
野菜の切り方に決まりはありませんが、ゴロゴロした大きいサイズより、薄切りや千切りなど小さい方がうまく重なります。
陰の上に向かう力と、陽の下に向かう力が調和し、食材の旨みが引き出されるので、重ねる順番は覚えておきましょう。
重ね煮レシピ
実際にどのように作るのか見て、実際に作ってみましょう。
豚肉ともやしの重ね煮
甘辛味のシンプルな豚肉ともやしの重ね煮。
シンプルだからこそ食材のうまみが引き立ちますね。
紫芋と金時人参の重ね煮きんぴら
レンコンやごぼうなど根菜類と相性の良いきんぴら。
水分量が少ないので、お弁当の副菜としても大活躍します。
重ね煮みそ汁
普段のみそ汁も重ね煮で作ることで、余分な調味料を入れなくても美味しく作れます。
複数の食材を使うことで旨みもアップ。
重ね煮カレー
カレーと言えば玉ねぎを飴色まで炒めるのが基本ですが、重ね煮カレーはその必要がありません。
野菜を重ねて煮込むだけで、あとはカレー粉と少しの塩で完成します。
まとめ
同じ材料なら同じ味と思うかもしれませんが、重ねる順番で大きく味が変わります。
ウソみたいなホントの話。自宅で簡単にできるので、ぜひ試してみてください。もっと詳しく知りたい方は、重ね煮協会について見てみませんか?
重ね煮の魅力 – 一般社団法人「日本重ね煮協会」 (megu-kasaneni.com)
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و
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