バイオダイナミック農法とは?一般的な農法との違い

オーガニック

近年よく話題に上がるSDGS。世界で起こっている環境問題に対して17の項目に分けて、未来につながるように解決改善するための取り組みです。

作物を育てるために農薬や遺伝子組み換えなど使うことも多いですが、その結果土壌が汚れてしまいます。

バイオダイナミック農法とは、動物や植物などの自然の肥料を使い、自然と共存しながら育てていきます。

一般的な農法とは大きく違いますが、バイオダイナミック農法とはどんな農法なのかご紹介します。

目次

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バイオダイナミック農法とは?

バイオダイナミック農法とは、ドイツの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した有機農業のひとつです。

近代農業が主流になり、農薬・遺伝子組み換え・化学肥料などを使うことで、効率よく生産性をあげていますが、その代償として化学物質により土壌が汚染されたり、森林伐採されたりなど、環境問題に対して危機が迫っています。

バイオダイナミック農法は、月や太陽や天体から虫の働きなど、自然界の関係を農場という1つの生命体を作る理念があります。

天体の周期に合わせた「種まきカレンダー」自然のものから作る「調合剤」など、自然の力を取り入れた再生型農業と言われ、SDGSに力を入れている現代には欠かせない農法です。

トカプチ株式会社

バイオダイナミック農法をするためには、自然や動物との共存が欠かせません。

理想的な栽培ですが、日本では環境を整えることが難しいと言われている中、実践している『トカプチ株式会社』。

荒れた農地を再生させたり、有機体を循環させるために牛を飼ったり、環境を一から整えることから始め30年余り。その中でも、トカプチ株式会社では大切にしている5つのポイントがあります。

・個の自由を追求する

・地球と人間に優しい持続可能な選択

・化学物質を持ち込まない

・農業ですべて完結する1つの循環を目指す

・農業、医療、教育を一体と捉え、現代問題を解決する

北海道の広大な土地がある中でも実践するまでに困難があったなか、子どもたちの未来のために活動を続けています。

農場理念 | バイオダイナミックファーム トカプチ|北海道にある国内最大規模のオーガニック農場(ワイン、チーズ、在来種野菜…)|アグリシステム・グループ

バイオダイナミック農法と月と星座との関係

バイオダイナミック農法は月や星座など天体との関わりが深い農法です。

月の満ち欠け、月の動きなど天体の周期に合わせて、種まきや収穫時期を決める「農事暦」を利用して計画を立てていきます。

農事歴

バイオダイナミック農法には欠かせない「農事暦」についてご説明しましょう。

日本に昔からある二十四節季や七十二候などを基に、種まきの時期や調合剤の散布の時期などを決めていきます。

作物の種類ごとによって種まきや収穫のタイミングがわかる「種まきカレンダー」。

雌牛のふんや角・ケイ酸塩鉱物の粉や、イラクサやオークなどのハーブや樹木、タンポポ、ノコギリソウ、カノコソウ、カモミール、スギナの花の9種類の素材を調合する「調合剤」。

各地の気候や土壌に適した時期があるため、同じバイオダイナミック農法でもその土地に合った育て方をします。

バイオダイナミック農法とは? 月との関係性や有機栽培との違いを解説|マイナビ農業

バイオダイナミック農法とオーガニック農法の違い

「農薬や化学肥料を使わないなら、オーガニック農法もそうでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

オーガニック農法は土壌の健康を維持し、微生物や堆肥によって土壌の栄養バランスを整え、作物の生育をよくします。

バイオダイナミック農法では、自然から作る調合剤や、収穫物ごとの種まきのタイミングや収穫の時期が決まっています。

オーガニック農法よりもさらに、一歩上を行くものがバイオダイナミック農法です。

バイオダイナミック農法のメリットとデメリット

メリット

・農業・化学肥料を使用しないため、土壌の質が改善できる

・動物や植物などを肥料とするため、自然との調和をすることができる

・栄養価の高い作物が収穫できる

デメリット

・調合剤・農事暦などの規則を守る必要がある

・動物の共存が必要なため、農業に牛がいないと調合剤ができない

・科学的な立証ができない部分も多いため、ルドルフ・シュタイナーの考えを読み解く必要があります。

バイオダイナミック農法で作られる製品

食べ物

フランスでは自然派ワインの手法として、バイオダイナミック農法を用いて作る農家が増え、ビオディナミワインと名付けられています。近年コンクールで受賞し注目され、従来のワインよりも評価が高く世間的に認知が広がっています。

月の満ち欠けに合わせてブドウの種まきや収穫だけでなく、瓶詰からワインを熟成するための樽の木材の伐採の時期まで細かく記載されています。ワインと月との関係は切っても切れない関係です。

化粧品

バイオダイナミック農法で栽培された植物を使って化粧品を作るオーガニックコスメブランド「ヴェレダ」。1921年創業され、植物の原料の75%がバイオダイナミック農法やオーガニック農法で育てられたものです。栽培から製品までの工程すべてを、厳しい基準をクリアしたオーガニックであること、持続可能な開発を行うなど、信念を持って取り組んでいます。

みらいに繋がる農法

現代はスマホひとつで簡単に物が手に入りますが、これからは何を選び、誰から買うのか?ということが大事になってきます。

今だけを見るのではなく、未来を見据えていくバイオダイナミック農法に今後注目していきたいですね。

今回もご閲覧ありがとうございます。

よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و

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