こんにちはよしみけです。 秋と言えば、栗・柿・りんご・梨と、旬のフルーツが盛りだくさんです。その中でも、やはり栗の存在は特別ですよね。でも、「栗って皮むくのが大変そう…」と、作るのを諦めてしまう方も多いのではないでしょうか?
今回は、初めてでも美味しくきれいに仕上がる「栗の渋皮煮」の作り方をご紹介します。手間はかかりますが、工程自体は簡単ですので、ぜひ一緒に作ってみましょう。
栗の選び方&下準備
栗の旬は9月から11月頃までの時期ですが、お店で見かけるのは10月ごろまでが多いです。 せっかく買うなら、美味しいものを選びたいですね。どの栗を選べばいいのか悩んだ時は、3つのポイントを押さえておきましょう。
皮に張りと光沢がある
鬼皮が硬く張りがあり、ツヤがあるものを選びましょう。ふっくらした丸みがあるものが新鮮です。
穴や傷があるものは避ける
穴や傷があるものは、中に虫が入っている可能性があります。また、皮が黒ずんでいてたら、食害の可能性があるので避けましょう。
丸みがあり、ずっしり重みがある
手に持った時に、重量感のあるものを選ぶのがポイントです。 時間が経つと、身が乾燥して軽くなったり、養分が足りず身が小さい場合があります。スーパーでは袋入りが多いので、持ってみて重みを比べてみましょう。
栗は熟成させる
栗を買ってきたら、すぐにでも下処理をしたいところですが、収穫したての栗は、まだ甘みが少ないです。収穫後3〜4日寝かせることで、デンプンが糖に変わり甘みを増します。
ただし、常温のままだと乾燥や虫食いの可能性があるので、冷蔵庫のチルド室に入れて保存しておきましょう。ちなみに、さつまいもなども熟成させることで甘みを増します。なぜ甘くなるのか?
栗が甘くなる理由はアミラーゼの活性 栗の糖度は、生だと3程度で甘さを感じません。 栗の主成分デンプンを糖にかえる物質、アミラーゼという酵素が、じっくり加熱で活性化されることにより、栗の糖度は増す。
失敗しない栗の渋皮煮の作り方
栗の見分け方を説明しましたが、定番の栗の渋皮煮を作ってみましょう。
【材料】
・栗 400g
・砂糖 400g
・重曹 大さじ1
・お好みの洋酒 適量
【作り方】
①.鍋やボールに水をたっぷり入れ、栗を入れ、半日から一晩漬けておきます。こうすることで、栗の皮が剥きやすくなります。
②.栗を剥いて、周りの鬼皮を取っていきますが、中の渋皮は傷つけないようにしまょう。
③.鍋に栗が浸かるくらいの水と、1/3ほどの重曹を入れ沸騰させます。沸騰したら弱火で10分ほど煮て、一度ザルで濾します。
④.冷水に浸けながら、剥がれた渋皮を取っていきますが、自然と剥がれたものだけを取ります。 ⑤.③と④の作業を残り2回していきます。
⑥.重曹抜きをするため、再度鍋に水と栗を入れ、沸騰させます。沸騰したら弱火で5分ほど火にかけ、茹で汁を捨てる。この作業を2回繰り返します。
⑦.栗と砂糖1/3・ひたひたの水を鍋に入れ、落とし蓋をして火にかけます。
⑧.沸騰したら、弱火にし10分ほど経ったら残り1/3の砂糖を入れ、さらに10分ほど経ったら、残りの砂糖を入れます。
⑨.20〜30分ほど煮詰め、火から下ろしてお好みの洋酒を入れて、出来上がりです。 自家製の栗は、添加物が入っていないので日持ちが短いですが、正しく保存すれば日持ちもしますので、保存方法を確認しておきましょう。
栗の渋皮煮の見た目は皮の剥き方で決まる
栗は、硬い鬼皮と、柔らかい渋皮がついていますが、皮の剥き方が雑だと、見た目が悪くなります。 鬼皮を剥く時は、渋皮を傷つけないようにし、渋皮を剥く時はつまようじなどを使い、少しずつ取っていきましょう。
身を傷つけると、見た目が悪くなるだけでなく、煮てる最中に身が割れたりもするので、丁寧な作業を心掛けます。
栗の渋皮煮に重曹は必要?
渋皮煮のレシピを見ると、重曹を使ったレシピが多いです。 「でも、重曹が家にない…わざわざ買うのも手間だな…」 と思う方も多いと思います。 実は、重曹がなくても問題ありませんが、手間と時間はかかります。
掃除にも使えるので、手間と時間が惜しい方は、この機会に重曹を買ってみてはどうでしょうか?
なぜ重曹を使うのか?
栗はアクが強いため、重曹なしでは手間や時間がかかります。しかし、使わないことのメリットもありますので、メリットやデメリットを比べてみましょう。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
アク抜き | アク抜きが早く終わる | – |
渋皮の状態 | 渋皮の繊維を柔らかくする | – |
作業時間 | 時短になる | – |
風味 | – | 栗本来の風味がやや損なわれる |
重曹なしの場合 | 栗の風味を保てる | アク抜きと柔らかくするのに時間がかかる |
安全性 | 食品用なら安心して使用できる | 掃除用は不純物が多く食用には不向き |
・重曹を使うと時短になるが、風味がやや落ちる
・使わない場合は時間がかかるが、栗の香りが引き立つ ・必ず「食品用の重曹」を選ぶこと!(掃除用は不可)
重曹の代替えはできるのか?
「重曹はないけど、ベーキングパウダーでも大丈夫なのか」 そんな時、重曹の代用として使えるのでしょうか? 結論としては、使わない方がいいです。
項目 | 食品用重曹 | ベーキングパウダー |
---|---|---|
主成分 | 炭酸水素ナトリウム100% | 炭酸水素ナトリウム+酸性剤+でんぷん |
反応 | 酸や熱で反応 | 自動で反応(酸性剤が含まれるため) |
味・におい | わずかに苦みあり | 苦みが少ない |
用途 | 和菓子、アク抜き、掃除など | ケーキ、ホットケーキ、洋菓子など |
ベーキングパウダーには、全体の1/4ほどしか炭酸水素ナトリウムが入っていません。 重曹の代わりに入れるなら、4倍入れないと同等の効果が得られないですが、ベーキングパウダーには他の成分も多く入っています。そのため、食品用の重曹を買うのが正解です。
栗の渋皮煮の保存方法
量が少ないなら、タッパーなどの密閉できる容器に、栗が浸かるくらいのシロップを入れます。こうすれば、1週間ほど保存することができます。 栗を取り出す時は、清潔なスプーンなどですくい、口に入れたスプーンなどは入れないようにしましょう。
雑菌が繁殖すると、冷蔵庫に入れていても、日持ちがしなくなります。 また、砂糖を減らして甘さ控えめにした場合も、日持ちが短くなりますので、1週間を目処にして食べ切りましょう。ジャムの瓶などに入れ、煮沸消毒をしっかりして密閉した場合は、1年ほど保存が可能です。
栗の渋皮煮を冷凍保存
「えっ?栗の渋皮煮って冷凍できるの?」 意外と思いますが、実は冷凍できます。ジップロックに栗とシロップを入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。これだけで、2〜3ヵ月ほど日持ちがします。
長期間入れっぱなしにすると、栗に冷凍庫の香りが移ってしまうので、気を付けましょう。
アルコールを入れると長持ちする
栗の渋皮煮のレシピには、ブランデーやラム酒などの洋酒が入ってることが多いですが、洋酒を入れることで、香り付け、殺菌をすることができます。 40度以上のアルコールには、殺菌効果があり日持ちが長くなります。ただし、お酒が苦手・お子様用の場合は、入れなくても大丈夫です。
栗の渋皮煮Q&A
渋皮が破れてしまいました。どうすればいい?
栗の鬼皮をむく際に、渋皮まが破れると煮崩れしやすくなります。味が浸み込みやすい反面、見た目が悪くなるので、別の鍋で煮るのがおすすめです。どのくらい日持ちする?
冷蔵で約1週間、冷凍なら1〜2か月が目安です。
保存するときは、栗が空気に触れないように煮汁ごと密閉容器へ入れます。解凍は冷蔵庫でゆっくり行いましょう。
砂糖の種類はどれを使ってもいいのか?
砂糖はどの種類でも大丈夫です。グラニュー糖ならすっきりした味、きび糖や黒糖ならコクのある味と、種類によって風味や味に違いがあります。
まとめ
栗は秋を代表する果物のため、市場に出回る期間は短いです。見つけたらすぐに買って、しっかり熟成させましょう。 栗の渋皮煮は手間はかかってしまいますが、意外と簡単に作ることができます。今年は自宅で秋の味覚を楽しみませんか?
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ٩(ˊᗜˋ*)و
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