バレンタインが近づくと、チョコレート作りに挑戦する人も増えます。
でも実際には、「固まらない」「白くなった」「ツヤが出ない」といった失敗で、テンパリングにつまずく人が少なくありません。
こうした失敗の背景には、「テンパリング」という工程の難しさがあります。
レシピ通りに温度を測っているのに、なぜか固まらない。
見た目はそれっぽいのに、翌日になると白くなってしまう。
こうした失敗は、「なぜこの温度にするのか」「今どんな状態なのか」を理解しないまま作業を進めていることが、原因になっている場合も多いです。
この記事では、チョコレートのテンパリングの必要性や失敗例、失敗したあとの原因追求などについてご紹介します。
テンパリングって何?やらないとチョコレートはどうなる?

チョコレート作りに欠かせない工程のひとつ「テンパリング」。チョコレートを溶かしてから、決められた温度帯に調整する工程のことです。
この温度調整によって、チョコレートは
・表面につやが出る
・口どけがよくなる
・きれいに固まる
といった仕上がりになります。
「チョコレート作り=テンパリング必須」と思われがちですが、実はテンパリングをしなくても作れるレシピや、そもそもテンパリングが不要なチョコレートもあります。
ちなみに、プロは「温度」だけを見て作業しているわけではありません。
粘度やヘラから落ちるスピード、表面の光り方など、チョコレートの状態も同時に確認しています。
また、使うチョコレートの種類にも大きく左右されます。製菓用チョコレートとしてよく耳にする「クーベルチュールチョコレート」と普通のチョコとの違いについても解説しています。
テンパリングの詳しい手順や正確な温度帯、温度による状態変化の違いについては、富澤商店の失敗しないテンパリング方法をご覧ください。
テンパリングでよくある失敗あるある【チョコレート編】

テンパリングで多い失敗は、いくつかパターンが決まっています。まず、よく耳にする失敗例を挙げてみます。
時間が経っても固まらない
もっとも多い失敗パターンです。
テンパリングが成功したチョコレートは、数十秒〜数分ほどで自然に固まりますが、失敗すると何十分経っても固まらないことがあります。
「温度は測ったはずなのに…」
「レシピ通りにやったのに固まらない」
こうした場合、チョコレート内部の結晶構造がうまく整っていない可能性が多いです。
固まらない原因は、テンパリング以外にも、材料の配合、生クリームとのバランスなど、複数重なっていることも少なくありません。
生チョコやガナッシュも含めて、固まらない理由をケース別でも解説しています。
表面が白っぽくなった
表面が白っぽくなるのは「ブルーム現象」と呼ばれます。
これは、テンパリング後の保管環境が原因で起こることが多く、温かい場所に置いたり、水滴が付いたりすると発生しやすくなります。
実はブルーム現象には2種類あります。
- 温度が高くなり、チョコレートの油脂分が表面に浮き出る「ファットブルーム」
- 水分が付着し、砂糖が再結晶化することで起こる「シュガーブルーム」
見た目は似ていますが、どちらも食べても問題はありません。
つやがなく、ざらっとした仕上がりになる
こちらも温度調整がうまくいかなかったケースです。
少量のコーティングであれば、テンパリングが不十分でも一応固まるため、成功したように見えてしまうことがあります。
しかし、つやのある美しい仕上がりは、正しくテンパリングできていないと出ません。
こうした失敗が続くと、「やっぱり自分には向いてないのかも」と感じてしまいがちです。
ですが、これは多くの人が通るあるあるなので安心してください。
テンパリングは、ほんの少しの条件のズレで結果が変わる、とても繊細な工程です。プロでも見極めが難しいため、失敗=センスがない、と感じる必要はありません。
チョコレートのテンパリングが失敗する主な原因

テンパリングがうまくいかない理由は、次のどれかに当てはまります。
温度管理がうまくいかない
テンパリングでは、
「溶かす → 冷ます → 使う」
という3段階の温度管理があります。
この温度を少し外れるだけで、仕上がりは大きく変わります。
プロの現場では、チョコレートだけでなく、室温やボウルの温度も含めて全体の温度を管理しています。とはいえ、家庭でここまで徹底するのは難しいため、失敗してしまうのは自然なことです。
もし失敗した場合は、再度温度を上げて最初からやり直すのが基本です。
途中の工程から再開すると、かえって失敗しやすくなります。
チョコレートの量が少なすぎる
200g以下の少量の場合、温度が安定しにくく、調整が難しくなります。テンパリングを成功させるためには、最低300g〜500gでするのがおすすめです。
余ったチョコレートは、固めて別のお菓子に使えるため、無駄になることはありません。
水分が入ってしまう
ボウルやヘラに残った水分が原因で、チョコレートが分離することもあります。湯煎や冷却など、水分と隣り合わせで作業するため、タオルでこまめに水分を拭きましょう。
1滴の水分が原因で、ブルーム現象などトラブルが起きる可能性もあります。
もし水分が入ってしまった場合は、無理に混ぜず、水滴周辺をスプーンですくい取るのがおすすめです。
製菓用チョコレートを使っていない
テンパリング用のチョコレートは、どの種類でもいいわけでなく、製菓用チョコレートを使います。市販の板チョコには植物油脂や添加物が含まれているものが多く、テンパリングに向いていない場合があります。
チョコレートの価格が高騰している中で安価なものを選びたくなりますが、成功させたい場合は製菓用を選ぶのが無難です。
製菓用チョコレートと一口に言っても、カカオバターの含有量や製法によってテンパリングのしやすさは異なります。具体的な違いや選び方については、クーベルチュールチョコレートとは?普通のチョコとの違いで解説しています。
予算の関係で製菓用チョコレートを買えない場合は、なるべくカカオ分の高いビターチョコレートを選びましょう。
チョコレート作りにテンパリングは不要?

チョコレート作りというと、「テンパリングができてこそ成功」と思われがちです。
でも、家庭で楽しむお菓子作りなら、テンパリングが必要ないものもあります。
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テンパリング不要のレシピ(ガナッシュや焼き菓子など、見た目を気にしすぎなくていいお菓子)
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テンパリング不要の製菓用チョコレート
選択肢はいくつもあります。
「きれいに仕上げなきゃ」と思いすぎると、楽しいはずのお菓子作りがしんどくなってしまいます。
まずは、無理のない方法を選ぶのも立派な選択です。
最近はチョコレートの価格高騰もあり、「失敗したくないから、なるべく無駄にしたくない」と感じる方も多いはずです。
チョコレートが高騰でも、テンパリングにこだわらないレシピはこちらからご覧ください。
テンパリングに失敗したチョコレートはどうする?

テンパリングに失敗すると、「もう捨てるしかない?」と思ってしまうかもしれません。
でも、ほとんどの場合は再利用できます。
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コーティングしたい場合⇒再度溶かして、最初からテンパリングをする
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ブラウニーやガトーショコラなどに使う場合⇒そのまま溶かして生地に混ぜる
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ナッツやコーンフレークなどに混ぜ込む場合⇒そのまま溶かして混ぜる
- スイーツではなくドリンクにアレンジする場合⇒温めた牛乳と合わせてショコラショーに▼材料3つで作れるショコラショーの簡単レシピはこちら
チョコレートは、溶かして使うお菓子であれば失敗のダメージが比較的少ない素材です。
そのため、一度の失敗でお菓子作り自体を諦める必要はありません。
テンパリングが難しいと感じるのは、あなただけじゃない
テンパリングは、プロでも神経を使う工程です。
温度だけでなく、時間やチョコレートの状態によっても変化します。
少し迷っているうちに、ベストな状態から離れてしまうこともよくあります。だからこそ、「難しい」と感じるのは自然なこと。
失敗は、向いていない証拠ではなく、経験が増えた証拠です。
まとめ

テンパリングの失敗は、誰にでも起こります。
大切なのは、失敗を「やめる理由」にしないこと。
お菓子作りには、テンパリング以外にも、つまずきやすいポイントがたくさんあります。
理由を知ることで、不安は少しずつ減っていきます。
次回は、「お菓子作りで失敗しがちなポイント」をテーマに、もっと気楽に楽しむコツをまとめていきます。
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ(´▽`)

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