【二十四節気第22番】冬至(とうじ)|太陽が最も低くなり、冬が深まる頃

二十四節季
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冬至(とうじ)は、「一年でいちばん昼が短くなる日」を意味する節気で、本格的な冬の寒さが近づく頃です。朝晩の冷え込みが強まり、子どもの服装選びや体調管理に少し気を配る日が増えてくるかもしれません。

慌ただしい毎日のなかでも、ふと立ち止まって空を見上げると、家庭でもがんばりすぎない冬への準備が進む頃です。

冬至の意味|節気の概要・由来

冬至(とうじ)は、二十四節気の第22番目にあたる節気です。
太陽の通り道である黄道上で、太陽の位置が最も低くなり、昼の時間が一年で最短になります。

古くから冬至は「陰が極まり、陽が生まれる日」と考えられてきました。これは一陽来復(いちようらいふく)という言葉にも表れています。厳しい寒さのなかでも、ここを境に光が少しずつ増えていく頃。
冬至は、ただ寒さが深まる日ではなく、再び巡る季節の始まりを告げる大切な節気なのです。

初候|乃東生(なつかれくさ しょうず)

冬至の初候は「乃東生」。夏に枯れる草が、この時期に芽を出し始めることを表しています。
一見すると何も動きがないように見える冬の地面の下で、樹木や動物たちが静かに春を待ち、確かに準備を進めています。

寒さの中で芽吹くこの草は、冬至が「終わり」ではなく「始まり」であることをそっと教えてくれます。

次候|麋角解(さわしかの つのおつる)

次候は、雄鹿の角が自然に落ちる頃。鹿は春に向けて新しい角を生やすため、この時期に古い角を落とします。
動物たちもまた、冬の暮らしへと切り替わる節目を迎えているのです。自然界では、静かに「次の季節への準備」が進んでいます。

末候|雪下出麦(ゆきした むぎのびる)

冬至の末候は、雪の下で麦が芽を伸ばし始める頃。雪に覆われて見えなくても、土の中では春に向けた成長が続いています。厳しい寒さのなかにこそ、次の季節を支える力が育っていることを感じ時期。

そんな自然のたくましさを感じさせる候です。

食と暮らし|旬の食材・季節の工夫

冬至の風習としてよく知られているのがゆず湯冬至かぼちゃです。
ゆず湯は、香りで気持ちをゆるめ、体を芯から温めてくれる冬ならではの習慣。
「ゆず=融通がきく」「冬至=湯治」という言葉遊びもあり、無病息災を願って楽しまれてきました。

また、冬至にはかぼちゃを食べる風習もあります。保存がきき、栄養価の高いかぼちゃは、冬を元気に越すための大切な食材。「ん」のつく食べ物を食べると運がつくという言い伝えもあります。

この時期は、無理に頑張るよりも、温かい食事・十分な睡眠・ゆったりした入浴を意識して、体と心を整える暮らしを心がけたいですね。

冬至の食材でつくる、ほっと温まる簡単レシピ

冬至と聞くと、かぼちゃやゆずを思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれど忙しい毎日のなかで、スーパーに並ぶゆずのそばを足早に通り過ぎてしまうこともありませんか。そんな日は、心もお腹も満たしてくれる温かいごはんで、ひと息ついてみましょう。

・かぼちゃ入り鶏団子スープ
・鶏肉と根菜のほくほく煮
・ゆず香る、やさしいりんご煮

冬至の定番食材であるかぼちゃと、体を温める鶏肉を合わせたスープは、やさしい甘みと温かさで、冷えやすい体を内側から支えてくれます。また、鶏肉は根菜とも相性がよく、煮込みにすることで体の芯まで温まる主菜になります。

食後には、旬のりんごにゆずの香りを添えた一品を。ふわりと広がるゆずの香りが気持ちをゆるめ、冬至ならではの、静かで穏やかなひとときを演出してくれます。

まとめ

冬至は、一年で最も暗く、寒さが深まる節気。けれどその先には、少しずつ光が戻る季節が待っています。自然の流れに身をゆだね、静かに整える時間を大切にする――
そんな冬至を過ごしたあとは、寒さが本格化する「小寒」へと季節は進んでいきます。

今回もご閲覧ありがとうございます。

よしみけ(´ω`*)

元パティシエ/現保育園調理員「よしみけ」
元パティシエ&保育園調理員【食育のプロ】

初めまして!元パティシエ/現保育園調理員の「よしみけ」です。
パティシエの経験を始め、ホテルマンや専門店のサービス、保育園調理員の経歴を持ち、スマホの普及により、情報が溢れる今、正しい情報を伝えたいという想いからブログをスタート。
赤ちゃんから大人までのごはん・デザートをテーマに、食のスペシャリストとして15年以上の現場経験をもとに生きた情報をお届けします。
【保有資格】
・調理師免許
・薬膳コーディネーター
・HRS(ホテルレストランサービス技能検定)3級
・ジュニア野菜ソムリエ
・ふぐ調理師免許

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