冬至が過ぎ、日差しの時間は少しずつ長くなり、春へ向かって歩み始める季節。
それでも体を震わせるような寒さが続き、冬のピークを迎えたかのように感じる頃、二十四節気の小寒(しょうかん)が訪れます。
「小寒」という名前から、寒さが和らぐ時期を想像しがちですが、実際はその逆。
朝の空気は一段と冷たく、吐く息が白くなるのを見て、あらためて寒さを実感します。
小寒は「寒の入り」とも呼ばれ、一年で最も寒い時期へと向かう入口にあたります。
小寒の意味と由来

小寒は、二十四節気の23番目。
名前だけを見ると「寒さが小さい」と思ってしまいますが、実際はその逆で、これから本格的な寒さがやってくる前触れという意味があります。
昔の人々は、この小寒から節分までの期間を「寒中」と呼び、寒中見舞いを出したり、寒稽古を行ったりと、寒さと向き合う暮らしをしてきました。
寒さを避けるだけでなく、寒さの中で心身を整えるという感覚が、この節気には込められています。
初候|芹乃栄(せり すなわち さかう)1/5~1/9頃

小寒の初候は、芹乃栄。
冷たい水辺で、芹が青々と育つ頃を表しています。
一面が冬景色に覆われる中で、鮮やかな緑を見せる芹の姿は、寒さの中でも命が確かに動いていることを教えてくれます。
派手さはなくても、静かに力を蓄えながら成長する。その姿は、小寒という節気そのもののようです。
次候|水泉動(しみず あたたかを ふくむ)1/10~1/14頃

次候は、水泉動。
凍りついた地表の下で、地下水がゆっくりと動き始める様子を表しています。
外からは何も変わっていないように見えても、自然の内側では確実に春への準備が進んでいます。
小寒は、目に見える変化よりも、見えないところでの移ろいに意識を向けたい節気です。
年明けに咲く花のひとつ蝋梅。淡い黄色の小花がいくつも枝に咲き、清潔感のあるフルーティな香りは、新春の到来を告げます。
末候|雉始鳴(きじ はじめて なく)1/15~1/19頃

末候は、雉始鳴。
山里で雉が鳴き始める頃を指します。
澄んだ冬の空気の中に響く雉の声は、春が遠くないことを知らせる合図。
まだ寒さの底はこれからですが、自然はすでに次の季節を見据えています。
食と暮らし|小寒の整え方

小寒は、一年の中でも特に冷えが強まりやすい時期です。
この時期の食と暮らしの基本は、無理をしないこと。
食事では、温かい汁物や煮込み料理を中心にすると、体がほっと緩みます。
大根やごぼうなどの根菜、味噌や発酵食品、生姜やねぎといった香味野菜は、寒い時期の食卓に取り入れやすい食材です。
また、食べ過ぎないことも大切なポイント。
年末年始の疲れが残っている場合も多いこの時期。胃腸をいたわる意識を持つだけでも、体の軽さが変わってきます。七草がゆも忘れずに準備して、年末年始の暴飲暴食で疲労している胃を休めましょう。
暮らしの面では、首・お腹・足元を冷やさないこと。
夜は早めに休み、体力を消耗しすぎないように過ごすのが、小寒らしい養生です。
まとめ|寒さとともに、静かに備える

小寒は、何かを始めるための節気ではありません。
寒さを受け止め、次に備えるための時間です。
自然の流れに逆らわず、少し立ち止まりながら暮らすこと。
その積み重ねが、やがて訪れる大寒、そして春への力につながっていきます。
今回もご閲覧ありがとうございます。
よしみけ(´▽`)

