料理を始める前に知っておきたいこと4科目【科学編】

お菓子

料理には基礎があり、レシピを読み解く力も必要ですが、まだ必要なものがあります。

『いつもと同じレシピを作っていたのに、仕上がりが違うな…』

そんな経験ありませんか?

同じように作っても、火加減・食材を入れるタイミングが違うと、全く別のものになります。

『成功するか失敗するかは、天に身を委ねるしかないのか…』

そんなわけはなく、科学を知ることで、同じように作ることができます。

科学を制するものは、料理を制する。

目次

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料理は科学と隣り合わせ

料理で起こることは、偶然できるのではなく、しっかり理由があります。

緑色の野菜が、綺麗な緑色になったり、くすんだ色になったり

砂糖を焦がすと、キャラメルになったり黒焦げになったり

『いつもと同じことをしたはずなのに、仕上がりが大きく違う』

料理はちょっとしたタイミング、温度、素材の状態

一つでも条件が変わると、結果は大きく変わります。

なんとなくやっては、いつまでも偶然にしかできないので、『なぜ?』を知ることで科学のコツを知ってみましょう。

料理の科学一覧

毎日欠かせない料理ですが、いつもレシピ通りに作っていませんか?

いつも通り作っても、もちろん出来ますが、科学を理解すれば、また違った仕上がりになります。

料理をしていると、よく見る科学のなぜを見てみましょう。

なぜりんごやじゃがいもは変色するの?

りんごやじゃがいもは切ってしばらくしたら、切り口が褐色に変わっていることはありませんか?

よくあることですが、なぜ色が変わるのか?

人参や小松菜は色が変わらない

なぜ、色が変わる野菜・変わらない野菜があるのか?

実は切り口が褐色に変わるには、条件があります。

ポリフェノール系物質・酸素・酸化酵素の三拍子揃うことです。

『なんじゃそりゃ…』

と思う方がほとんどだと思うので、解説してみましょう。

野菜や果物には、ポリフェノール物資というものが含まれます。

酸化反応をすすめる酸化酵素と酸素に触れると、酸化され褐色になります。

りんご・モモ・ゴボウ・レンコン・ナスなどが、三拍子揃ってる野菜果物です。

褐色させないためには

逆に、葉菜類・人参・イチゴなど、ポリフェノール系物資や酵素がないものは、褐色しません。

レモン汁・短時間加熱をして、酵素の力を弱くする。

水につけて、空気に触れないようにする。

こんな風に、三拍子を揃わなければ褐色しないということです。

緑の野菜を綺麗に見せるには?

料理は味も大事ですが、見た目も同じくらい大事です。

色鮮やかな料理と、真茶色な料理

小松菜やほうれん草など、緑色の野菜を加熱したら、クロロフィルに反応し、一瞬色鮮やかになります。

『クロロフィルってあの緑のなにか?』

理科でお馴染みのクロロフィル。

加熱すると一瞬色鮮やかになり、そのあと褐色していきます。

一瞬なら色鮮やか、そのあとは後退する一方なので、沸騰したお湯でサッと湯がきましょう。

旨みと旨みの掛け合わせ

甘味・塩味・酸味など、いろんな味覚がありますが、日本人特有の味覚があるのを知っていますか?

【旨み】

かつおぶしと昆布

イノシン酸とグルタミン酸

旨みと旨みの掛け合わせは、相乗効果を生み、1+1=2になるのではなく、3にも4にも10にもなります。

お菓子の科学一覧

料理は毎日欠かせないため、自然と慣れていきますが、お菓子はどうでしょうか?

『そういえば、誕生日が近いからケーキを焼こうかな』

『クリスマスには、みんなにクッキーをプレゼントしよう』

久しぶりの手作りお菓子を作ったのに…

結果は散々…

そんな経験ある方も多いかと思います。

お菓子は料理よりも科学のコツが重要です。

科学のコツを知っていれば、レシピの意図を読み取り、成功率をグッと上げれます。

生クリームは、サラサラトロッとボソボソ

生クリームは始めはサラサラですが、泡立てると、どんどん固くなりクリームに変わります。

『ただ混ぜればクリームになるの?』

たしかに、混ぜて空気を含ませれば、クリームになりますが、環境によって完成度が大きく違います。

そもそもなぜ泡立てると、クリームになるのか?

生クリームには、乳脂肪が多く含まれていて(よく〇〇%と見かけますが、その数値が乳脂肪)、それを刺激することで、とろみがつきクリームへと変わりますり

クリームになってからも、さらに泡立てを続けると、分離してしまい、生クリームからバターへと変わってしまいます。

冷やして安定させる

ただ泡立てても泡立ちますが、冷たい環境を整えることで、よりきれいに泡立ちます。

乳脂肪は、温度が高いと泡立ちが悪くなり、ザラザラした口溶けの悪いクリームになります。

10度以下の状態で泡立てることで、きめの細かいなめらかなクリームになります。

キャラメルと焦げは紙一重

砂糖を火にかけ加熱すると、茶色になっていき、そのあと焦げて黒色になっていきます。

キャラメルを作ったとき、よく焦げた話をよく聞きますよね。

キャラメルや焦げは、160〜180度に加熱した際に起こる『メイラード反応』によるものです。

160度を超えると、『カラメル』という物質になり、さらに加熱すると、焦げになります。

カラメルから焦げになるまでには、数秒の間に変化するので、まさに紙一重の変化です。

メイラード反応を使ったお菓子

ちなみに、『メイラード反応』は、身近な食べ物でもよく見かけます。

代表的なものは【カステラ】です。

メイラード反応によって、砂糖が香ばしい香りと色に変わります。

どんな砂糖でもこの反応は起きますが、上白糖に含まれる【転化糖】というものが、よりきれいな焼き色になります。

科学は料理のどんな工程にもいる

料理の科学は、加熱する時だけに発生するのではなく、どの工程にもあります。

洗う・ひたす・切る・おろす・こねる・混ぜる・冷やす・焼く・炒める・揚げる・蒸す・ゆでる・煮る・加工

様々な工程にひそんでいて、ほんのひと手間をするだけで、見た目が大きく変わります。

『洗うだけで、なにが変わるの?』

と疑問を持つかもしれません。

水で洗うのか、お湯で洗うのか、お酢を入れて洗うのか

洗うだけで色を黒ずむのを防ぎ、しなっとした野菜をシャッキとさせたり、効果は様々。

いろんな科学を知り、一つ一つの工程を知ることで、味も見た目も美味しいものを作ってみましょう。

科学を知るものは、料理を制する

生野菜と加熱した野菜では、味が違います。

これは、加熱によって野菜の性質が変化したからです。

例えば玉ねぎは、生のままだと辛み成分が強いですが、加熱すると辛み成分が『プロピルメルカプタン』という、甘みの成分に変わります。

科学を知れば、食材に合った調理法・組み合わせを選ぶことができ、より美味しくきれいに出来ます。

『なぜこうなるのか?』

そう疑問を感じた時は、そのままにせず、調べてみて疑問を解決してみましょう。

疑問を解決した分だけ、自分の知識へと変わります。

まとめ

科学と聞くと難しそうですが、『なぜ?』を理解すると、すんなり頭に入ります。

普段ならそのまま流してしまうことも、自由研究をやるように、楽しんでやっていくことが大事です。

なぜを一つ知れば、いろんなことに応用できますので、なぜをたくさん見つけて、自分だけの『なぜなぜ辞典』を完成させるといいですね。

今回もご閲覧ありがとうございます٩(ˊᗜˋ*)و

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